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インプラントのトラブル 被せ物が取れた
一般の歯科治療においては歯が欠けた、詰め物が外れた,差し歯がと
れた、入れ歯が割れた等、治療を終えても様々なことが起こります
が、それはインプラントでも全く同じです。インプラントは天然歯と
異なり支えとなる顎の骨と隙間なく結合します。そのためインプラン
トに対して垂直に噛む力には強いのですが、インプラントが横ブレす
る力すなわち歯軋りのような下顎の動きに対しては噛かみ合わせを
定期的に確認し、過度に当たらないように調整しておかないと、どこ
かにその横ブレの力による影響が出てきます。具体的には被せ物の
破折、被せ物の緩み、被せ物の脱落、インプラント周囲の骨の吸収、
インプラントと被せ物をつなげているアバット(土台)の破折、など
挙げらえます。
今回の症例は15年以上前にインプラントを埋入しましたが、インプラ
ントと被せ物をつなげるアバット(土台)が破折した結果、被せ物が
外れてきました。このようは場合には被せ物を作り直す必要がでてき
ますが、インプラントは無事です。患者様の中にはインプラントとい
うと、インプラントとその上につける被せ物すべてひっくるめてイン
プラントと思っている患者様もいますが、インプラントの被せ物と天
然歯に被せる被せ物は同じ材質のセラミックです。咬み合わせが正し
く行われていないと破折のリスクは高くなるのは、天然歯でも同じで
すので、お間違えの無いようにご注意ください。
1,アバットが破折し外れた上部構造