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右上前歯が1本歯根破折、その隣の歯が捻転歯、その2歯を同時に抜歯し即時荷重によって審美を改善した症例
1、インプラント埋入前
まだ治療途中ですが、仮歯で審美を改善した症例です。黄色い矢印の
歯は歯根が破折しています。ピンクの矢印の歯は捻転(ねじれていま
す)状態です。患者様の主訴は歯根破折の歯を抜歯しインプラント治
療ですが、以前からピンク色の矢印の歯がねじれていますので、ほか
の歯がぶつかる前に、最初にその歯が下の前歯と当たってしまい気に
なっていたそうで、手術前にお話をさせていただき捻転している歯も
一緒に治療することになりました。そこで黄色い矢印に1本インプラ
ントを即時荷重が可能になるように埋入し、そのあとピンク色の歯は
抜歯した後、1本のインプラントで2歯を支える治療計画に変更しまし
た。即時荷重に利点の1つはこのような上顎前歯部のインプラント治
療の際、その日のうちに埋入したインプラントも仮歯の支えにできる
点にあります。今回の症例はインプラント埋入と同時に審美を回復し
た症例です。
2、抜歯と同時にインプラント埋入
インプラントは即時荷重ができるように、逆回転ドリルを使い周
りの骨を圧縮しながらインプラントを埋入する窩を形成し、しっ
かりと骨に埋入します。もう一つの歯は頬側の骨が吸収しないよ
う「ルートメンブレンテクニック」を使い抜歯します。
3、アバット(土台)の取り付け
予定通り即時荷重ができるようにインプラントを骨に埋入できたことを
ISQを測定し確認できましたので、アバットをインプラントに取り付け
ます。
4、仮歯の装着
上の前歯が左右対称になるよう仮歯を製作し審美性が改善しました。捻
転した歯を抜歯したことで、かみ合わせがすごく楽になったそうです。
仮歯の状態でここまでの状態までよくなりましたので、完成時が楽しみ
になります。