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患者様のQOLの向上につながった上顎フルマウス症例
1、インプラント埋入前
上顎は左右合わせて5本あり、それ以外は入れ歯を長い間使用されて
きた患者様です。その入れ歯を支えている歯が動いて入れ歯がうまく
入れることができなくなってきたので、インプラント相談に来院され
ました。CTを撮影し骨の状態を確認したところ、インプラントを埋入
するだけの骨は十分にあることが確認できました。患者様は12本歯が
欲しいという希望があり、そのために7本のインプラントを埋入する
計画です。12本の歯を全てつなげるのではなく、前歯のブリッジと左
右の奥歯のブリッジの3つのパーツに分けて製作します。この形態を
セグメントといいます。このセグメントの利点は万が一どこかインプ
ラントまたは被せ物に不具合が生じても、被せ物を3つにわけている
ため他の部位に何ら影響もなく修理が容易という利点があります。
2、インプラント完成
いままで食事がうまくできない入れ歯から解放され、なんでも噛
めるようになったということです。明らかに患者様のQOL(生活
の質)は上りました。インプラントの被せ物は前歯と左右の奥歯
の3つに分かれています。メンテンスを考えるとこの3つに分けた
セグメントがいいと思います。このように7本のインプラントを
埋入する場合、7本同時に埋入すれば早く治るとは思いますが、
インプラント治療期間中の患者様のQOLを考えると、手術は2回に分
けたほうがいい場合もあります。