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抜歯即時インプラント埋入には人工骨が必要です
1、インプラント埋入前
インプラントの埋入時には人工骨を使う場合があります。人工骨には
2種類あります。吸収性人工骨と非吸収性人工骨です。吸収性人工骨
とは文字通り溶けてしまいます。ご自身の骨が再生するとなくなりま
す。つまり体には残らないというわけです。ところが非吸収性人工骨
は体に残ります。ではどのように使い分けているかといいますと、骨
がどのようになくなっているかによって決定します。誰でもが自己再
生能力というものを持っていますが、それは骨にもあります。ただイ
ンプラントをこれから埋入しようとする部位が自己再生だけでは十分
に骨の再生が期待できないような骨の吸収の形であれば、それを手助
けするために非吸収性の人工骨を使い分けです。ですから吸収性人工
骨は自己再生能力で十分骨の再生が期待できるといえます。そのため
抜歯即時インプラント埋入はいかにして自己再生だけで骨が再生でき
るようにインプラントを埋入できるかが重要で、術前にそれを診断で
きる術者の能力で決まります。今回はCTで抜歯即時と同時にインプラ
ントを骨が自己再生できる位置に埋入できると診断できましたので、
抜歯即時インプラント埋入を行いました。
2、抜歯と同時にインプラント埋入
抜歯と同時に骨が自己再生できるような位置にインプラントを配置し
ます。その位置に配置できないとインプラントは骨と結合しますが、
骨の再生量が少なく予後は不安定なものとなります。今回の症例では
青い丸印の部分に吸収性人工骨を入れます。吸収性人工骨は骨には
なりません。ご自身の骨が再生しやすいように手助けするために使い
ます。ご自身の歯の大きさよりインプラントは小さいので、そのギャ
ップを埋めるために人工骨を使います。