記事タイトル
インプラント治療後に生じる合併症 best3(その３）
インプラント治療後に起こる合併症には
さまざまあります。
その中で3つ挙げてみました。
１、アバットメントスクリューなどの破折や緩み 31％
２、インプラント周囲炎 19％
３、初期撤去 13％
(日歯周誌 54(3)：265 ― 276, 2012より改変、引用)
今回は３について説明します。
初期撤去とは
つまりインプラントを埋入したものの
骨と結合せず約1年未満で撤去することに
なったものです。
さて原因としては
大きく分けて
患者様サイドと術者サイドがあります。
患者様サイドとしては
＊骨の厚みや幅が足りない
インプラント手術の難易度が上がります。
＊口腔清掃が不良または歯周病に罹患している
口腔内の細菌数が多くなり感染するリスクが高くなります。
*煙草
毛細血管を収縮させるので出血量が減りインプラントと骨との結合を阻害します。
＊糖尿病など全身疾患を持っている
糖尿病は感染リスクが高くなります。
＊骨粗しょう症の薬を服用している
骨のリモデリングに影響しインプラントと骨との結合を妨げます。
＊インプラント治療中入れ歯を使用している等
入れ歯が動くことによってインプラントと骨との結合を遅らせます。
術者サイドとしては
＊技術的問題
経験値も含みます。
＊使用するインプラントの選択の誤り等
インプラントはすべて同じものではなく、固い骨、柔らかい骨、抜歯即時、即時負荷
等によりそれにあったインプラントを選択することが必要です。
1種類のインプラントですべての症例に対応することは困難です。
