インプラントによくある質問30「インプラントがぐらぐらしてきましたが、インプラント周囲炎ですか? その2」

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インプラントによくある質問30「インプラントがぐらぐらしてきましたが、インプラント周囲炎ですか? その2」

前回のブログの続きです。

インプラントがぐらぐらしている原因のその2、インプラント自体が

動いている場合です。これは天然歯が歯周病に罹患した場合と

よく似ています。天然歯は歯肉炎や軽度の歯周炎で歯は動きません。

これは歯を支えている骨まで炎症が進んでいないので、骨の吸収が

起こっていないからです。ところが炎症が中程度~重度になると

骨の吸収が進み歯が動き出していることを自覚してきます。

インプラントも同じで炎症が進むと、インプラントの周りの骨が

吸収し、インプラント自体が動いてくるようになります。

整理すると

歯肉炎=インプラント周囲粘膜炎

歯周病=インプラント周囲炎

歯肉炎は歯茎に炎症はありますが、骨は吸収していない状態

歯周病は炎症が骨にまで波及して、吸収が起きている状態

そのためにメンテナンスを定期的に受診して、炎症の有り無しを

チェックしてもらう必要があります。

インプラントは生体にとっては異物であるために、「トゲ」なのです

そのために天然歯と比較して、清掃が行き届かないようになると

炎症が起こりやすくなります。このように周りの骨が吸収した場合

その部分に人工骨を補填することが必要です。しかしこの措置は

骨の吸収の度合いやインプラントの埋入位置などにより、

困難な場合もあり、このような状況になる前に早めの処置を

行い防ぐことが非常に大切です。そのためにもメンテナンスは

定期的に受診するよう心掛けてください。